高齢者に、自治体として、どういう取り組みができるか考えてみる。

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春日井市在住です。
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高齢者にどのように活き活きしていてほしい?

私は、高齢者について考えるとき、やっぱり「活き活きしていてほしい!」と思います。活き活きとは様々ありますが、結局こういうことだと思います。

  • 健康でいてほしい

しかし、人間は老化はしていきますから、当然、いつまでも健康ではありません。それを前提に、家族に支えられ、自分らしく活きながら、日々を暮らしていくということが大事なのだと思います。。

しかし、令和4年の高齢化社会白書によれば、65歳以上の一人暮らしの率は、22.1%。5人に一人は少なくとも一人暮らしです。ここから言えることは、「お年寄りが寂しい思いをしている」割合が多いということです。

お年寄りが一人で暮らすということは、なかなか「活き活き」できる環境にはなれないということです。「孤独死」が社会問題となっていますが、特にお年寄りには、そういう問題が付きまとってきます。

一人暮らしということは、体に異常がきたしても、なかなか医者にかかれない状況もあるということだと言えます。2016年に行われた内閣府による「一人暮らし高齢者に関する意識調査」では、高齢者が日常生活において不安に感じていることで最も多かった回答が「健康や病気のこと」で58.9%でした。そして、2番目に多かった回答が「寝たきりや体が不自由になり介護が必要な状態になること」です。

ここから、導き出せるのは、高齢者にとって、一人暮らしでも医療について心配せず、介護も十分に受けられる状態を作ることが基本になるということです。その場合、大事になってくるのは、①高齢者の移動手段の確保 と ②高齢者が人と繋がれる場所 をつくることです。

高齢者の移動手段の確保においては、春日井市において、面白い試みがなされています。

令和4年第5回春日井市議会定例会記者会見|春日井市公式ホームページ (kasugai.lg.jp)

簡単に言えば、地域の人が主体となって、高齢者を door to door で送迎するというシステムです。高齢者が地域で結びつくことにおいて一番の問題は「移動」です。住民がNPO法人を作り、地域の高齢者の為に、地域を移動できる手段を確保することは、これからの高齢化社会において、高齢者が活き活きと生きていくためにも大切なことです。

高齢者の移動手段が確保できると、何ができるの?

  • 医療機関に行きやすい
  • 地域の人とつながりやすい
  • 自分のやりがいの為の外出がしやすくなる。

いろいろありますが、基本的に移動ができると何が起こるか。

一人でも人とつながり、医療も介護も安心して受ける状態が出来てくる

ということなのです。地域が主体となって高齢者の移動手段を確保すれば、そこから地域とも繋がれる可能性さえ出てきます。

いつでも、思うところに行くことができる。これが高齢者が活き活きする大前提ともいえると思います。
ですから、自治体として高齢者に対して整えなければいけないことは、「移動手段を確保する」ということなのです。

そして、もう一つあります。一人でも孤立化させない!という事です。地域ぐるみで、「一人でもご老人を孤立化させない!」という事が、自治体と地域の取り組みとして必要になってくると思います。

高齢者に「介護」は必然である。

私自身、親を介護しているからわかるのですが、思うのは「高齢者に『介護』は必然である」ということです。そして、介護には3つの視点が必要です。

  1. 介護する側の視点
  2. 介護される側の視点
  3. 介護を助ける側の視点

そして、介護する家族ができるだけ楽に親を看るということは、大切な視点です。それが高齢者が幸せに介護され、介護に携わる方々の負担を軽くしていきます。楽に=自分らしくと言い換えることができるかもしれません。
では、介護する人間が、自分らしく親を看る、とはどういうことなのでしょうか?
私なりに考えてみました。

介護する人間が、自分らしく親を看るとは? ~どのような『介護を受けられる環境を作っていくか』~

基本的には、介護する側が環境を作っていくことが大事

  • 親が幸せに余生を過ごす為に、今、自分が何ができるかを考え実践する。
  • できる限り、親と触れ合う
  • 楽に親が介護を受けれられる環境を作っていく。
  • 地域の中で、介護が完結できるようにする。

但し、地域の中で介護が完結できるようにするためには、行政が意識して、そのシステムを構築していくことも大事です。

一つの結論(春日井市における高齢者のありかた。)

春日井市は、「第8次春日井市総合福祉計画」というものを立てています。

この中で、基礎施策として「地域と基盤とする包括的支援体制の強化」とあります。具体的には、中学校区を単位として、地域の包括的支援の中心である支援センターを作り、地域的な支えの中で、高齢者が安心して過ごせる体制を作っていこうというものです。

この取り組みも踏まえ、私が感じるのは・・・・・

半径2kmの内で、活き活きと高齢者が生活できる春日井

が理想なのではないかと思います。それは介護する側 介護スタッフ 地域の人の3つ巴で行政がしっかりと関わる中で、生まれてくるものだと考えます。