韓国の伝統芸能の特徴とは?
韓国特有の感情「恨(ハン)」が基底にある
恨(ハン[1])は、朝鮮文化においての思考様式の一つで、感情的なしこりや、痛恨、悲哀、無常観をさす朝鮮語の概念。朝鮮における、文化、思想において全ての根幹となっている。歴史学者古田博司は朝鮮文化における恨を「伝統規範からみて責任を他者に押し付けられない状況のもとで、階層型秩序で下位に置かれた不満の累積とその解消願望」[2]と説明している。
恨 - Wikipedia
この朝鮮文化独特の感情の在り方が一番よく出ているのが、
パンソリだと言われます。
これは、映画「風の丘を越えて」の名シーンですが、恨(ハン)の心情が良く表れていると思います。
この心情を、日本人から見て、どのように解すれば良いのでしょうか? それは・・
届かぬ憧憬
なのではないかと私は思っています。届かない憧れと言いますか・・・だから、どこか、恨(ハン)は、恨みではなく「哀愁」が漂うのです。
その考えは、韓国のシャーマニズムの音楽にも伝わっています。
「呼吸」という考え方。
その反面、韓国伝統芸能は、「呼吸」とリズムを融合させ、身体全体での表現を行うのも特徴です。韓国伝統芸能を習えば分かりますが、
「呼吸」を大事にしなさい!と、よく言われます。
特に地方に伝わっている芸能は、その特徴が顕著です。
プンムルノリ(農楽)は、楽しい芸能です。娯楽として発達したところと、喜びを表現手段(大地への感謝)として、朝鮮半島の各地で発達しています。
農村に伝わった芸能も様々あります。
これらの芸能から、発達したサムルノリというジャンルも発生しています。
独特のリズム(チルチェ)
チルチェとは、5/8 5/8 3/8 3/8 5/8 5/8 5/4 というパターンで繰り返されるリズムで、朝鮮半島独特のリズムです。
そして、その独特のリズムである(チルチェ)に魅せられた、様々な作品が出てきています。まず、チルチェの原型は、↓です。
このリズムを基に、韓国のアーティストたちが作品を作りました。↓
日本では、在日コリアン3世の作曲家、高昌帥さんが、「吹奏楽のためのチルチェ」を作曲しています。
そして、私自身も、チルチェを基に、吹奏楽作品を書いています。
このように、韓国の伝統芸能には、面白い魅力が沢山あるのです。