雅楽で使う「笙」という楽器、そしてその音色。

作曲家、日本人(にほんのひと)
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雅楽で「笙」は、ハーモニーを担当する

笙とは、どういう楽器でしょうか?

こちらのブログでは、笙のことをこのように説明しています。

笙(しょう)は雅楽の合奏で背景の響きをつくる役割を担っています。5~6つの音を同時に鳴らすことで和音を奏でる、世界中の楽器の中でも特徴的な楽器といえます。外観は鳳凰が翼を立てて休んでいるようにみえることから鳳笙ともいわれています。吹口に息を入れると、17本の竹のうち15本のみについている簧(リード)が振動して、吹いても吸っても同じ音が出ることが特徴です。音色は天から差し込む光にたとえられ、和音を織り交ぜ1音1音を重ね奏でる奏法も笙の魅力です。その音色から手の中のパイプオルガンともいわれています。

 

そして、そのハーモニーは、楽譜で表すと、以下のようになります。

至淵境 笙について

実際の「笙」の音はこんな感じです。

これらを弦の音(弦楽四重奏)にのせて、奏でるとこんな感じです。

笙のハーモニーは、今の私たちの音楽でも美しく聞こえます。

合奏における「笙」

雅楽で実際に合奏で演奏されているところを見てみましょう。

笙が背景の響きを創っているのが分かるでしょうか。

もう一つも聞いてみましょう。

「笙」をオーケストラの響きとして残した作曲家がいる。
(カラヤンも愛した「笙」とオーケストラの響き)

この雅楽の響きをオーケストラの作品として残している作曲家がいます。

松平頼則さんの「ピアノとオーケストラのための主題と変奏」です。

このブログでも紹介されていますが、実は、この曲はカラヤンが気に入って、演奏しているほどなのです。

実は、この松平頼則が残した大著に、「近代和声学」という本があります。

新訂 近代和声学」松平頼則 | Frobergue online store

私も、この本を持っているのですが、この中に「ピアノとオーケストラのための主題と変奏」において、「笙」の和音をピアノでアルペジオで弾く楽譜例が載っています。

私も「笙」のハーモニーを使った作品がある。

実は、私自身も「笙」のハーモニーを使った小さなオーケストラ作品があります。

えもいわれぬハーモニーの変化が現れるので、「笙」のハーモニーは好きですね。

まとめ

「笙」は、ハーモニーの楽器であり、音色の楽器でもあると感じます。笙の安らぎの音色は、アジアの営みと日本人の日本の自然との調和が生み出した。未来を示したハーモニーなのだと感じます。