伊福部昭の「シンフォニア タプカーラ」が好きです。
アイヌ音楽の体感が生んだ作品
私は、伊福部昭さんの作品が大好きで、CDもいくつか持っていますし、よく聞きます。
実際に作品の中にある律動感は影響を受けることがあり、私のこの作品なんかは、 伊福部昭さんの影響は完全に受けています。伊福部昭さんの低音感と律動感は、私たちの体を唸らせるのに十分であり、また感動するのです。
この作品は次のような動機で作曲されました。
作者は、アイヌ語でシャアンルルーと呼ぶ高原の一寒村に少年期を過しました。そこには、未だ多くのアイヌの人達が住んでいて、古い行事や古謡が傳〔伝〕承されていました。
タプカーラとは、彼等の言葉で『立って踊る』と云うような意をもち、興がのると、喜びは勿論、悲しい時でも、その心情の赴くまま、即興の詩を歌い延々と踊るのでした。
それは、今なお、感動を押え得ぬ思い出なのです。
その彼等への共感と、ノスタルヂアがこの作品の動機となっています。
新交響楽団ホームページ: 伊福部 昭:シンフォニア・タプカーラ (shinkyo.com)
まさしく、アイヌ音楽の体感が「シンフォニア タプカーラ」を生んだのです。
楽譜もわかる動画
伊福部さんの少年期におけるアイヌの人々との交わりが、現在を生きる私たちの「日本」という思い込みに楔を打つかのような生命感がここには宿っているのです。楽譜も終えるYOUTUBE動画がありましたので、ご堪能ください。