【2026年最新】愛知県春日井市PFAS検査結果を読み解く――水道水は5ng/L未満、その一方で鷹来町の地下水は130ng/L
私、はらだよしひろが、個人的に思ったことを綴った日記です。社会問題・政治問題にも首を突っ込みますが、日常で思ったことも、書いていきたいと思います。
愛知県のPFAS問題を考えるうえで、春日井市が2026年に実施したPFAS(有機フッ素化合物)の検査結果は注目すべき内容です。市民が実際に利用する水道水は、低い数値に抑えられています。
一方、町屋第6水源では48ng/Lでした。
さらに、鷹来町の地下水では130ng/Lが検出されています。

春日井市が2026年に実施したPFAS(有機フッ素化合物)の検査結果が公表されています。
結論からいえば、私たちが蛇口から利用している水道水については、現在公表されている16地点すべてでPFOS・PFOAの合計が5ng/L未満でした。国の水質基準値50ng/Lを大きく下回っています。これは市民にとって安心材料です。
しかし、この結果だけを見て「春日井市のPFAS問題は解決した」と考えるのは早いと思います。
なぜなら、水道水になる前の町屋第6水源では48ng/Lが検出されているからです。そして、町屋第3水源周辺として継続調査されている鷹来町の地下水からは130ng/Lが検出されました。
水道水、水源井戸、周辺地下水。
この三つを分けて見なければ、現在の春日井市におけるPFASの姿は見えてきません。
目次
2026年4月、PFOS・PFOAは正式な「水質基準項目」に

まず大きな制度上の変化があります。
2026年4月から、PFOS及びPFOAは水道水の水質基準項目となりました。
基準値は、PFOSとPFOAの合計で50ng/Lです。
これを受け、春日井市は市内のすべての配水区について、末端給水栓、つまり実際に市民が利用する水道水を検査しています。
5月の検査結果を見ると、岩野町、松河戸町、神領町、高蔵寺町、緑ヶ丘、廻間町、神屋町、工業団地、西尾町、春日園、勝川町、中央台、藤山台、高座町、坂下町、玉野町の16地点がすべて5ng/L未満でした。
したがって、少なくとも今回の検査結果から、
「現在、市民に供給されている水道水から50ng/Lを超えるPFOS・PFOAが検出された」
という事実はありません。
この点は、正確に押さえる必要があります。
しかし、水源を見るとまったく違う風景が見えてくる

ところが、同じ春日井市の資料の2ページ目、「送配水場及び水源」を見ると様子が変わります。
2026年5月の町屋水源の結果は、町屋第1水源5ng/L未満、第2水源6ng/L、第3水源23ng/L、第4水源5ng/L未満、第5水源10ng/L、そして町屋第6水源48ng/Lでした。
町屋送水場では15ng/Lです。
つまり、第6水源の井戸水そのものには、水道水の基準値50ng/Lにかなり近い濃度のPFOS・PFOAが存在しているわけです。
もちろん、第6水源の48ng/Lを、そのまま「家庭の水道水が48ng/L」と理解してはいけません。
町屋水源の井戸水は、町屋送水場を経由します。
その後、県営水道から受水した水などと混合され、市民に給水されています。
春日井市も、桃山系では町屋水源を原水とする水と県企業庁から受水した浄水を組み合わせて供給していると説明しています。
実際、末端の水道水では5ng/L未満です。
しかし、これは同時に、原水である地下水には依然としてPFAS汚染が存在していることも意味します。
ここを見落としてはいけません。
第6水源は「改善し続けている」とはいえない

さらに気になるのが、町屋第6水源の推移です。
2025年度の春日井市の検査結果を見ると、第6水源は5月53ng/L、8月49ng/L、11月46ng/L、2026年2月35ng/Lでした。
35ng/Lまで下がったため、このまま低下していくのかとも思えました。
ところが、2026年5月には再び48ng/Lとなりました。
すなわち、
53 → 49 → 46 → 35 → 48ng/L です。
この数値だけから汚染が拡大しているとも、逆に改善しているとも断定できません。
地下水の濃度は取水状況、地下水位、降水、地下水の流れなどさまざまな条件で変動する可能性があります。
しかし、少なくとも「第6水源のPFASは順調に減り続けている」と評価できる数字ではありません。
むしろ、継続的な監視が必要な水源であることを改めて示した結果と見るべきでしょう。
PFAS 愛知県の最新状況――鷹来町地下水で130ng/L

さらに重要なのが、市の環境部が行っている周辺地下水調査です。
春日井市では、町屋第3水源と第6水源周辺の地下水を2022年度から継続して調査しています。もともと町屋水源の一部でPFOS・PFOAが地下水の指針値を超えたことを受け、周辺井戸の状況を確認するため始められたものです。
2026年5月20日に行われた調査で、町屋第3水源周辺の「②鷹来町地内」から、
PFOS+PFOA 0.00013mg/L
が検出されました。mg/Lでは分かりにくいのでng/Lに直すと、
130ng/L です。
地下水におけるPFOS・PFOAの指針値は50ng/Lですから、指針値の2.6倍になります。春日井市自身も、地下水についてPFOSとPFOAの合計50ng/Lを指針値として示しています。
ここは今回の結果の中でも特に重要です。
ただし、この130ng/Lについても正確な理解が必要です。
これは春日井市の水道水が130ng/Lだったという意味ではありません。
また、町屋第3水源そのものが130ng/Lだったという意味でもありません。
第3水源そのものの2026年5月の結果は23ng/Lです。
130ng/Lが確認されたのは、鷹来町地内の地下水です。
春日井市が「町屋第3水源周辺井戸」として継続調査している地点です。
この区別は非常に重要です。
鷹来町では、一度下がった濃度が130ng/Lまで戻った

さらに興味深いのは、この地点の経年変化です。
春日井市の資料をng/Lに換算すると、鷹来町の同地点では、2022年度100ng/L、2023年度130ng/L、2024年度97ng/L、2025年度69ng/L、そして2026年度130ng/Lとなっています。
つまり、
100 → 130 → 97 → 69 → 130ng/L
です。
2025年度には69ng/Lまで下がっていました。
しかし、今回は再び130ng/Lとなりました。
指針値50ng/Lの2.6倍です。
これはかなり重要な動きです。
単発の検査ですから、この数字だけをもって地下水汚染が急激に悪化したと結論づけることはできません。
しかし一方で、「時間が経てば自然に濃度が下がっていく」と単純に考えることもできなくなりました。
PFOSやPFOAは、化学的安定性が高い物質です。
春日井市も、難分解性で環境中に長期間残留すると説明しています。
だからこそ重要なのは、一回一回の「基準値を超えた・下回った」だけではなく、地下水のどこに、どの程度の濃度のPFASが存在し、それが時間とともにどのように動いているのかを見ることだと思います。
第6水源周辺の大手町でも数値は上昇

町屋第6水源周辺の3地点についても見てみましょう。
2026年度は岩野町20ng/L、大手町41ng/L、大手町44ng/Lでした。いずれも地下水の指針値50ng/L以下です。
しかし前年の2025年度を見ると、それぞれ11ng/L、22ng/L、17ng/Lでした。
したがって今年は、少なくとも測定値としては3地点とも上昇しています。
ただし、市の資料には、6番目の調査地点については2025年度から直近の別の井戸に変更したとの注記があります。そのため、すべての年度を単純に同一地点として比較することには注意が必要です。
それでも、第6水源そのものが48ng/Lであり、その周囲の大手町でも41、44ng/Lが検出されているという位置関係は、今後も注視する必要があります。
河川は全地点で50ng/L以下――ただし最高44ng/L

では、地下水だけでなく河川はどうでしょうか。
春日井市は2026年5月14日、市内10河川1用水、計15地点を調査しています。
結果は、15地点すべてで指針値50ng/L以下でした。
最も高かったのは新繁田川の身洗橋で44ng/Lです。
ほかに内津川松本橋30ng/L、八田川新興橋30ng/L、地蔵川杁ヶ島橋20ng/L、新地蔵川新地蔵橋19ng/Lなどが確認されています。
河川について指針値超過がなかったことはプラス材料です。
一方、新繁田川では44ng/Lと50ng/Lに比較的近い値も確認されていますから、河川についても継続的に数値を見ていく必要があるでしょう。
「水道水は安全」と「地下水汚染が続いている」が両立している春日井市

今回の検査結果を考えるとき、一番大切なのはここだと思います。
「現在供給されている水道水は基準値を大きく下回っている」ことと、「春日井市の地下水にPFAS汚染が残っている」ことは、矛盾しません。
両方とも事実なのです。
市民が利用する末端給水栓では16地点すべて5ng/L未満でした。
これは重要な安心材料です。
その一方で、町屋第6水源は48ng/L、町屋第3水源周辺の鷹来町地下水では130ng/Lが検出されています。
だから行政に求められるのは、「水道水は基準値以下です」という説明だけではないと思います。
水源で何が起きているのか。
周辺地下水で何が起きているのか。
なぜ鷹来町で再び130ng/Lになったのか。
第6水源が35ng/Lから48ng/Lへ戻ったことをどう評価しているのか。
地下水の流れと汚染範囲をどう把握しているのか。
こうした情報を、市民に継続的に示していく必要があります。
春日井市PFAS問題は「終わった問題」ではない

2026年度の検査結果を一言で表すなら、
「水道水については良好。しかし、水源と周辺地下水については監視を続けるべき状態」
だと私は考えます。
特に今回、私が最も重く見るのは、鷹来町130ng/Lです。
2025年度69ng/Lだった地点が2026年度には130ng/Lとなり、指針値50ng/Lの2.6倍になりました。
そして町屋第6水源も35ng/Lから48ng/Lへ上昇しています。
PFASは目に見えません。臭いも味もありません。
だからこそ、私たちは検査結果という数字からその動きを追うしかありません。
春日井市は、2026年4月からPFOS・PFOAが水質基準項目となったことを受け、今後も水質検査結果を公表するとしています。
PFASは「一回の数値」ではなく長期的に追う必要がある
だからこそ、一回の「基準値を超えた・下回った」だけで判断すべきではありません。
地下水のどこに、どの程度のPFASが存在するのか。
さらに、その濃度が時間とともにどう変化するのかを見る必要があります。
同じ地点を長期にわたって調べる必要があります。
そして、その変化を市民が追える形で公表することが重要です。
水道水の安全を確認すること。
水源を監視すること。
周辺地下水の汚染状況を把握すること。
そして、汚染がどこから来て、どこへ動いているのかを調べること。
これらは別々の問題ではありません。
今回明らかになった**「第6水源48ng/L」「鷹来町130ng/L」**という数字は、春日井市のPFAS問題について、まだ調べるべきことが残されていることを示しているのではないでしょうか。
それは、春日井市が2023年8月1日のPFAS検査結果を公表しなかった問題から続いているのです。
はらだよしひろと、繋がりたい方、ご連絡ください。
私、原田芳裕は、様々な方と繋がりたいと思っています。もし、私と繋がりたいという方は、是非、下のメールフォームから、ご連絡ください。ご相談事でも構いません。お待ちしております。





