【2026年8月最新】PFAS 春日井市 水道水の検査結果が更新――町屋第6水源は48ng/Lのまま

春日井市の水道水について、PFAS(PFOS・PFOA)の最新検査結果が更新されました。**「PFAS 春日井市 水道水」**の最新状況を確認すると、2026年8月の検査でも、市民に供給されている水道水はすべて国の水質基準値50ng/L以下でした。一方で、町屋第6水源では48ng/Lが確認されており、水道水だけでなく、水源や地下水の推移も継続して見ていく必要があります。
今回公表されたのは、市民が実際に利用する末端給水栓の水道水だけではありません。
町屋送水場や桃山配水場、さらに水道水になる前の町屋水源などについても、5月に続く新しい数値が示されています。春日井市は、市内16配水区の水道水について、PFOS・PFOAの合計が国の水質基準値50ng/L以下であるとしています。
まず結論から言えば、
現在、市民に供給されている水道水について、50ng/Lを超えるPFOS・PFOAが確認されたわけではありません。
これは重要な安心材料です。
しかし、その一方で、水道水の原水となる町屋第6水源では、5月に続いて48ng/Lが検出されています。
さらに第2、第3、第5水源や町屋送水場では、5月より数値が上昇しています。
私は以前から、春日井市のPFAS問題について、
「市民が飲む水道水」
「水道水になる前の水源」
「周辺の地下水」
を分けて考える必要があると書いてきました。
今回の結果も、この3つを区別して読むことが重要です。
目次
- 1 PFAS 春日井市 水道水――2026年9月3日に「8月結果」へ更新
- 2 水道水16地点――岩野町が「5ng/L未満」から6ng/Lへ
- 3 PFAS 春日井市 水道水で注目したい「水源」の変化
- 4 町屋第6水源は48ng/L――「低下傾向」とはまだ言いにくい
- 5 PFOSとPFOAを分けると、今回の変化がもう少し見えてくる
- 6 なぜ町屋第6水源48ng/Lでも水道水は低いのか
- 7 前回の記事では、さらに周辺地下水130ng/Lを取り上げた
- 8 2023年には第3・第6水源で50ng/Lを超えた検査結果もあった
- 9 PFAS問題を住民監査請求・住民訴訟でも追ってきた
- 10 2026年4月からPFASの位置づけそのものが変わった
- 11 PFAS 春日井市 水道水――今回の更新から分かる5つのこと
- 12 まとめ――「水道水は基準以下」と「水源を監視する必要がある」は両立する
PFAS 春日井市 水道水――2026年9月3日に「8月結果」へ更新
春日井市公式サイトでは、2026年9月3日付でPFOS・PFOAのページが更新され、
の二つの資料が新しく掲載されています。
春日井市の最新資料はこちらです。
春日井市「本市の水道水における有機フッ素化合物(PFOS及びPFOA)について」
2026年4月1日から、PFOSとPFOAは水道水の正式な「水質基準項目」となりました。
基準値は、
PFOS+PFOA=50ng/L以下
です。
従来の「暫定目標値」から、法律上遵守しなければならない水質基準へと位置づけが変わりました。
水道水16地点――岩野町が「5ng/L未満」から6ng/Lへ
まず、市民が実際に使う給水栓、つまり水道水を見てみます。
5月の検査では16地点すべてが5ng/L未満でした。
ところが8月は、一地点だけ変化しました。
岩野町 5月:5ng/L未満 → 8月:6ng/L
です。
それ以外の15地点は、すべて5ng/L未満でした。

岩野町の6ng/Lも、水質基準値50ng/Lを大幅に下回っています。
ですから、
「春日井市の水道水から危険な濃度のPFASが検出された」
と表現することは適切ではありません。
ただし、これまで5ng/L未満だった地点で6ng/Lが測定されたという変化そのものは、今後の推移を見るために記録しておく必要があります。
PFAS 春日井市 水道水で注目したい「水源」の変化
今回、私がむしろ注目したいのは、水道水になる前の町屋水源です。
5月と8月を比較すると、次のようになっています。

単位はいずれもng/Lです。
ここから分かることがあります。
第2、第3、第5水源と町屋送水場では数値が上昇しています。
そして最も高い町屋第6水源は、
48ng/L → 48ng/L
と横ばいです。
50ng/Lという数字のすぐ近くにある状態が続いています。
町屋第6水源は48ng/L――「低下傾向」とはまだ言いにくい
町屋第6水源については、一回だけを見るのではなく、継続的な推移を見る必要があります。
これまでの春日井市の公表値を並べてみます。
2025年5月 53ng/L
↓
2025年8月 49ng/L
↓
2025年11月 46ng/L
↓
2026年2月 35ng/L
↓
2026年5月 48ng/L
↓
2026年8月 48ng/L
となっています。
つまり、
53 → 49 → 46 → 35 → 48 → 48ng/L
です。
2026年2月には35ng/Lまで低下していました。
しかし5月には48ng/Lまで戻り、今回の8月も48ng/Lです。
したがって現時点では、
「町屋第6水源のPFAS濃度は継続的に改善している」
とは言い切れないと思います。
もちろん逆に、この数値だけをもって「汚染が拡大している」と断定することもできません。
地下水は、降水量、地下水位、取水量、地下水の流れなど様々な条件によって測定値が変動します。
だからこそ、一回の検査結果だけではなく、長期的に追跡する必要があります。
PFOSとPFOAを分けると、今回の変化がもう少し見えてくる
春日井市は今回、PFOSとPFOAの内訳も公表しています。
町屋第6水源では、
5月
PFOS 48ng/L
PFOA 2ng/L未満
8月
PFOS 46ng/L
PFOA 2ng/L
でした。
合計としては48ng/Lで変わりません。
一方、町屋送水場は、
PFOS 15 → 14
PFOA 2未満 → 3
となり、合計では15から17ng/Lへ上昇しています。
町屋第2水源も、
PFOS 6 → 7
PFOA 2未満 → 3
となり、合計6から10ng/Lです。
町屋第3水源では、
PFOS 23 → 23
PFOA 2未満 → 2
となり、23から25ng/Lとなりました。
ここで「PFOAが新しく発生した」と考えるのは適切ではありません。
以前は検査の定量下限である2ng/L未満だったものが、今回2~3ng/Lとして測定された地点がある、という理解が正確でしょう。
しかし、PFASを長期的に監視していくうえでは、この内訳の変化についても記録していく必要があります。
なぜ町屋第6水源48ng/Lでも水道水は低いのか
ここは誤解が生じやすい部分です。
町屋第6水源で48ng/Lが検出されたからといって、
家庭の蛇口から48ng/Lの水が出ているわけではありません。
春日井市によれば、町屋水源の井戸水は町屋送水場を経由します。
今回、町屋送水場では17ng/L。
さらに桃山配水場では5ng/L未満でした。
桃山配水場では、町屋水源からの水と、愛知県企業庁の犬山浄水場から受水した水などを組み合わせて供給しています。
つまり、
町屋第6水源 48
↓
町屋送水場 17
↓
桃山配水場 <5
↓
末端給水栓 多くが<5
という違いがあります。
だからこそ私は以前から、
水道水と水源を同じものとして扱ってはいけない
と考えています。
前回の記事では、さらに周辺地下水130ng/Lを取り上げた
今回の記事は、8月に更新された「水道事業」の検査結果を中心にしています。
しかし、春日井市のPFAS問題を理解するには、水道水とは別に周辺地下水調査を見る必要があります。
私は前回の記事で、2026年5月の調査によって、鷹来町の地下水から130ng/Lが検出されたことを詳しく取り上げました。
前回の記事はこちらです。
【2026年最新】愛知県春日井市PFAS検査結果を読み解く――水道水は5ng/L未満、その一方で鷹来町の地下水は130ng/L
春日井市も、水源周辺の地下水について別途継続調査を実施しています。
春日井市「市内の地下水等の有機フッ素化合物(PFAS)について」
ですから現在の春日井市は、
水道水は50ng/Lを大きく下回っている
一方で、
水源やその周辺地下水についてはPFASを継続して監視する必要がある
という二つの事実を同時に見る必要があります。
2023年には第3・第6水源で50ng/Lを超えた検査結果もあった
そして、春日井市のPFAS問題について、私が継続して調べている理由があります。
私は公文書開示請求によって、2023年8月1日の検査で、
町屋第3水源 60ng/L
町屋第6水源 56ng/L
という結果が出ていたことを確認しました。
しかし、この8月1日の結果は当時、市ホームページでは公表されず、その後8月21日に再採水した、
町屋第3水源 32ng/L
町屋第6水源 47ng/L
という結果が公表されていました。
この経緯については、こちらの記事で詳しく書いています。
春日井市はPFASの水質調査で、国の暫定基準値を超えた結果を公表していない事実を発見
私が問題にしているのは、再検査そのものではありません。
どのような検査が行われ、どのような結果が出たのかを、行政が市民にどこまで正確に公開するのか
という問題です。

PFAS問題を住民監査請求・住民訴訟でも追ってきた
この問題について私はその後、公文書開示請求を重ね、住民監査請求、住民訴訟という形でも調査を続けてきました。
その経緯はこちらの記事にまとめています。
また、PFAS問題に関する記事や訴訟資料については、こちらのページにまとめています。
現在の水道水が水質基準を下回っていることと、過去の行政対応を検証することは別の問題です。
現在安全だから過去を調べなくてよい、ということにはなりません。
同時に、過去に問題があったから現在の水道水も危険だ、と決めつけることも適切ではありません。
私は両方を分けて考える必要があると思っています。
2026年4月からPFASの位置づけそのものが変わった
PFAS問題について大きな変化があったのが、2026年4月です。
PFOSとPFOAは、それまでの水質管理上の暫定的な位置づけから、正式な水道水質基準項目となりました。
水道事業者にはPFOS・PFOAについて検査し、水質基準を守ることが義務付けられています。基準値は合計50ng/Lです。
国のPFASに関する最新情報はこちらで確認できます。
PFASについては健康影響を過度に断定することも、逆に「基準以下だから何も問題はない」と考えてしまうことも避ける必要があります。
検査を続け、数字の変化を記録し、その原因を調べることが重要です。
PFAS 春日井市 水道水――今回の更新から分かる5つのこと
2026年8月の最新結果をまとめると、私は次の5点が重要だと考えます。
- 春日井市の末端水道水16地点はすべて50ng/L以下
- 岩野町は5ng/L未満から6ng/Lへ変化
- 町屋第2・第3・第5水源では5月より数値が上昇
- 町屋第6水源は48ng/Lのまま
- 町屋第6水源は35→48→48ng/Lであり、継続的低下とはまだ評価できない
特に町屋第6水源については、
53 → 49 → 46 → 35 → 48 → 48ng/L
という推移をこれからも追っていきたいと思います。
まとめ――「水道水は基準以下」と「水源を監視する必要がある」は両立する
今回のPFAS 春日井市 水道水の最新検査結果について、最も重要なのは、必要以上に不安をあおることでも、「安全です」の一言で終わらせることでもないと思います。
市民が実際に利用している水道水については、現在公表されている検査結果ではすべて50ng/L以下です。
これは明確な安心材料です。
一方で、水道水になる前の町屋第6水源では、今回も48ng/Lでした。
町屋第2水源は6から10ng/L、第3水源は23から25ng/L、第5水源は10から12ng/L、町屋送水場も15から17ng/Lへ変化しています。
そして周辺地下水では、別の調査で鷹来町から130ng/Lが確認されています。
だから私は、
「現在の水道水の安全性を確認すること」
と、
「水源・地下水のPFASを継続的に調査すること」
の両方が必要だと考えています。
PFASは目で見ることができません。
味や臭いだけで判断することもできません。
だからこそ行政が定期的に測定し、その結果を継続して公表することには大きな意味があります。
そして私たち市民も、
一回の「基準値以下」という言葉だけを見るのではなく、数字が時間の中でどう変化しているのか
を見続ける必要があります。
今回、春日井市が新しい8月の検査結果を公表したこと自体は評価したいと思います。
私はこれからも、春日井市のPFAS、水道水、水源、地下水について、最新の公表資料を確認しながら追い続けていきます。
