春日井市 令和5年度市政方針が示されました。(令和5年2月16日 春日井市議会)
2023年2月16日。春日井市議会において、令和5年度、市政方針が示されましたので、紹介します。
令和5年度市政方針|春日井市公式ホームページ (kasugai.lg.jp) から
目次
令和5年度市政方針
はじめに
令和5年第1回市議会定例会の開会にあたり、市政運営の基本的な考え方と主な取組について所信を申し述べます。
本市は、これまで先人の皆様方のたゆみない努力により築かれた快適な都市基盤を礎として、暮らしの魅力を高め、豊かなまちへと着実に発展してまいりました。
長年にわたる、多くの市民の皆様の御尽力と、御理解、御協力に、心から敬意と感謝を申し上げます。
私は、昨年5月の市長選挙において、市民の皆様からの御信託を賜り、第22代春日井市長として、市政を預かることになりました。市政の発展に向け、さらに輝きが増すように、柔軟な発想と創造力を持って、信義誠実に取り組んでいく決意であります。
また、本年は、市制を施行してから80年を迎え、輝く未来に向かって歩み出す大切な節目の年となります。市民の皆様とともに、本市の歴史に思いを馳(は)せ、今を喜び、そして幸せを実感することができるよう、春日井市の未来をしっかりと示し、その実現に向けて全力で取り組んでまいります。
市政運営の基本的な考え方と取組
それでは、私の市政運営の基本的な考え方を申し述べます。
私は、あらゆる世代の方が「幸せや命の大切さ」を実感しながら、健康で安心して暮らすことのできる春日井の実現を申し上げてまいりました。
現在、私たちの生活は、激甚化かつ頻発化する自然災害や物価の高騰、長期化するコロナ禍などに直面し、働き方や暮らし方は大きな転換を迎えております。また、多様で複雑化する福祉問題や希薄化する人と人のつながりなど、生活上の課題が変容し、多くの方々に影響が及んでいるものと深く憂慮しております。
私は、これまで「まちづくりは市民が主役」という思いのもとに、様々な機会を通じて市民の皆様の声を聴くことを心掛けてまいりました。多くの方との対話を重ねる中で、安全・安心なまちづくりに期待する声をお聞きし、その実現に向け、決意を新たにするところであります。
様々な不安を感じている市民に寄り添い、皆様の生活を支えていくためには、「安全・安心な暮らしの確保」に最優先で取り組み、人生100年時代に向かって、事業の再構築を視野に入れ、誰もが未来に希望を持つことができる社会を築いていかなければなりません。
そして、地域共生社会の実現に向けて、地域や様々な関係機関の皆様との連携や協働を深め、日々の暮らしを包括的に支援する体制の構築に取り組むとともに、市民一人ひとりが世代を超えてつながり、生きがいのある暮らしをつくる総合的な福祉拠点の創設をめざしてまいります。
これからも、誰もが我がまち春日井に住み続けたいと思っていただけるよう、市民の皆様の知恵や創意を結集し、共に力を合わせ、活力と魅力にあふれる「新しい春日井」の創出に取り組んでまいります。
さて、本市におきましても、人口減少と少子高齢社会への対応は、重要な課題であります。
本市は、これまで都市の発展とともに、人口の増加が続いてまいりましたが、現在は減少の局面に入っております。人口構造の変化は、これまで以上に速いスピードで進行し、労働人口の減少や介護需要の増加など、様々な課題が懸念されるところであります。
今後は、時代の変化を見据え、顕在化する課題に適切に対応するとともに、取り組むべき政策を見極めながら、将来にわたって持続可能な都市を築いていくことが重要であります。
また、地域社会を取り巻く環境も一層変化し、地域活動の役割は、ますます重要になってまいります。日頃から、地域の安全・安心を支えていただいている区・町内会・自治会を始め、多くの皆様に感謝申し上げるとともに、防災や防犯、子育て支援、福祉、移動支援など、共助の地域活動を支える取組を充実してまいります。
一方、時代は、脱炭素化やデジタル化、働き方改革など、社会のあり方が時々刻々と変わりつつあります。こうした変化を、次なる成長へのチャンスと捉え、民間事業者や大学の活力と英知を積極的に行政サービスに取り入れ、様々な社会変化に対応してまいります。
また、広域的な視点からまちづくりを推進し、地域の魅力向上や活性化につなげていくことも重要であります。産業や医療、防災などの分野においては、国や愛知県を始め、近隣自治体、医療・介護・福祉機関、民間事業者などとの連携を進めることにより、この地域の活力ある基盤を整備し、皆様の暮らしの向上につなげてまいります。
私は、市職員として携わってきた幅広い行政分野での経験を活かしながら、業務の改善や効率化、行政計画の点検・見直しなどを進め、さらには市職員の人材育成により労働生産性を高めるとともに、社会の変化に対して柔軟に対応できる強い組織づくりに努めてまいります。
「春日井市のために何ができるか」を常に考え、皆様の暮らしをより豊かにし、そして、将来につなぐ礎をしっかりと築いていくという強い意志のもと、その使命と責任を果たすべく、新たな可能性に果敢に挑戦してまいります。
それでは、令和5年度の主な取組について、御説明申し上げます。
子育て・教育
はじめに、子育て・教育についてであります。
ライフスタイルや価値観の変化に伴い、核家族化の進展や共働き家庭が増加する中、本市では未来を担う子どもたちの健やかな成長を支えていくため、「子はかすがい、子育ては春日井」宣言を行い、安心して子どもを産み育てることのできる環境の整備を進めてまいりました。
本年4月には、藤山台保育園と高座保育園をリニューアルオープンするとともに、民間事業者への施設整備支援により、保育園2園、認定こども園1園を開園し、需要が増加している低年齢児の受け入れの拡大を図り、待機児童ゼロを継続してまいります。
子育て世帯に対する包括的な支援が求められる中、出産や育児に不安を持つ妊産婦への支援を強化するため、医師や助産師によるオンライン相談を開始するとともに、妊娠中や産後間もない時期に家事や育児の援助を行う家庭生活支援員の派遣を拡大してまいります。
また、東高森台小学校の余裕教室を活用した子どもの家の整備に向け、実施設計に着手してまいります。
現在、社会的な関心が高まっているヤングケアラーについては、正しい理解の普及や相談窓口の確保、当事者に寄り添った支援サービスの提供など、早期発見から支援までの一貫した取組を充実してまいります。
経済的な理由などにより学校生活費の負担が困難な世帯に対しては、就学援助の認定基準を緩和し、学校給食費の無償化を始め、修学旅行費や学用品費への支援の対象者を拡大してまいります。
これまで先進的に進めてきたICT教育については、子どもたちが将来にわたり学び続ける力と問題解決できる力を身に付けられるよう、タブレット教材やクラウド環境を効果的に活用することで、子ども一人ひとりの学力の向上と主体的・対話的で深い学びを実現してまいります。また、文部科学省から指定を受けた研究開発学校において、情報活用能力の系統的な育成を図るカリキュラムの開発に取り組んでまいります。
子どもたちが安心して学校生活を送るためには、命を大切にする心を育み、いじめや不登校などの未然防止や早期発見に努めることが重要であります。中学校の登校支援室の運用に加えて、小学校に配置している心の教室相談員を拡充してまいります。
また、児童生徒が安全で快適な学校生活を送れるよう、学校の大規模改修工事を着実に進めるとともに、段差解消のためのスロープの設置や、小学校の特別教室への空調機の設置を計画的に進めてまいります。
中学校の部活動については、生徒が将来にわたりスポーツや文化活動に親しめる持続的な機会を確保するため、教員の負担軽減とともに、生徒や保護者の負担等を考慮しつつ、段階的に地域へ移行してまいります。
学校給食については、本年4月の東部第2調理場の稼働にあわせ、アレルギー給食で対応できる食材を拡充し、より多くの児童生徒へ安全な給食の提供を開始するとともに、西部地区の新調理場の建設に向け、効率的かつ効果的な整備・運営方法を検討してまいります。
健康・福祉
次に、健康・福祉についてであります。
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、命と健康を守るため、日々、御尽力いただいております医療機関や福祉施設、学校、保育施設などの関係者の皆様には、心から感謝申し上げます。
依然として予断を許さない状況が続いておりますが、毎日の生活に安心があり、元気でいきいきと暮らしていくことは、私たちの強い願いであります。
今後も、ウィズコロナという新しい時代を生きる中で、あらゆる世代の皆様の命と健康を守り、安心な生活が確保されるよう、セーフティネットとしての役割や関係機関との緊密な連携体制など、持続可能な医療や福祉の機能強化に努めてまいります。また、引き続き、規則正しい生活や運動習慣が習得できる環境づくりに努めるとともに、健診体制を強化し、疾病予防に対する支援を充実してまいります。
子ども医療費については、本年4月から通院にかかる医療費を18歳まで無償化し、すべての子どもが安心して医療を受けられる体制を整備してまいります。
予防接種については、50歳以上の方を対象に、帯状疱疹に対するワクチン接種の費用助成を開始するとともに、口腔と身体の健康は、非常に密接に関係していることを踏まえ、75歳及び80歳の方への歯科健診を実施してまいります。また、若年がん患者の在宅療養生活を支援するとともに、市民病院においては、増え続ける心疾患に対し、総合的な治療を行うため、心臓病センターの整備を進めてまいります。
少子高齢化の進展に伴い、社会的孤立や認知症、ダブルケア、8050問題など、複雑化・複合化した課題が顕在化しており、包括的に支援することが重要となっております。地域住民や関係機関と協働しながら多様で複雑な課題を抱える方々に、世代や分野を越えた包括的で重層的な支援体制を強化してまいります。
障がい者福祉については、自動車改造の助成対象を拡充し、自ら運転することができない肢体不自由の方の外出を支援するとともに、精神に障がいのある方の相談支援体制を充実してまいります。
子ども食堂やフードバンクなどについては、近年、多くの市民団体が活動し、生活に困窮する方への支援や食品ロス削減などに取り組まれていることから、それぞれの市民活動を尊重し、連携のネットワークづくりに取り組み、活動を支援してまいります。
防災・生活安全
次に、防災・生活安全についてであります。
近年、南海トラフ地震の発生への懸念が高まる中、自助・共助・公助による総合的な防災・減災対策が重要であります。平時から市民の防災意識の向上に努め、都市基盤の安全性の確保や備蓄資器材の拡充を進めるとともに、災害時における被災者の様々な事務手続きの負担を軽減するため、被災者支援システムを導入してまいります。
新たな消防署については、引き続き、着実かつ安全に整備を進め、令和6年4月の供用開始をめざしてまいります。
また、気候変動の影響に伴い、市内でも想定を上回る集中豪雨が発生しており、浸水対策の必要性が高まっております。土地区画整理事業の進捗にあわせ、熊野桜佐地区では、この3月にポンプ場と調整池が完成するほか、西部第一・第二地区では、調整池の整備に着手してまいります。坂下地区においては、排水路の整備を進めるとともに、勝川地区においては、排水能力を増強するため、勝西ポンプ場の実施設計に着手してまいります。また、愛知県が整備を進めている地蔵川の排水機場は、本年6月に供用を開始する予定となっております。
すべてのかけがえのない命を守るため、引き続き、地域住民や関係機関の皆様と協力し、防犯や交通安全の活動に取り組むとともに、子どもの安全な歩行空間を確保するため、学校周辺の通学路などにおける交通安全対策を進め、交通事故を発生させない環境づくりに取り組んでまいります。
本年6月にリニューアルオープンする交通児童遊園においては、幼児用と小学生用を区分した自転車練習場を新設し、交通安全教育を充実してまいります。
環境
次に、環境についてであります。
近年、地球温暖化を始めとする環境を取り巻く状況が大きく変化する中、持続可能な社会の実現のため、市民や事業者、行政が協働し、2050年に二酸化炭素排出量の実質ゼロの達成に向けて行動していかなければなりません。
本市では、「ゼロカーボンシティかすがい」を宣言し、民間事業者との連携により、公共施設においてカーボンフリー電力を活用しているところであります。ゼロカーボンの達成には、さらなる温室効果ガス排出量の削減が必要であることから、太陽光発電システムや省エネ設備の設置を支援し、各家庭や事業所の省エネ・創エネ・蓄エネを一層促進してまいります。
また、水源地との交流を通じて、森林の持つ水源涵(かん)養や二酸化炭素の吸収、生物多様性の保全などの重要性を共有するとともに、森林整備などによるカーボンオフセットの取組を検討してまいります。
クリーンセンターについては、市民生活にとって欠かすことのできない施設であり、継続的に安定した運用を図るため、第2工場の基幹的設備改良工事に着手してまいります。
市民活動・文化・スポーツ
次に、市民活動・文化・スポーツについてであります。
町内会の持続的な活動を支えるためには、町内会活動の重要性を継続して市民の皆様へ伝えるとともに、町内会役員の負担を軽減することが必要であります。今後は、町内会活動支援検討会議での御意見を踏まえ、市への申請や情報共有等においてインターネットを活用するなど、デジタル技術も取り入れた支援方法を検討してまいります。
市制80周年の本年は、「先人の歩みと、未来をつなぐ“かすがい”」をテーマとし、市民の皆様が企画する多彩な事業を支援するとともに、様々な記念事業を実施してまいります。
文化の振興については、地域に書家を派遣し、身近な場所で書を体験する機会を提供するとともに、道風展の開催に合わせて、書や書道史を研究する「書学書道史学会」を誘致し、「書のまち春日井」を全国に発信してまいります。また、市に所縁(ゆかり)のある若手の音楽家や美術家の活動を支援し、市民の皆様が良質な芸術に触れる機会を充実してまいります。
鷹来公民館については、大規模改修工事に向けた実施設計を進めてまいります。
スポーツについては、本年4月に朝宮公園では、テニスコートと野球場がリニューアルオープンし、スポーレ春日井を含むすべての整備が完了いたします。各種競技大会やウォーキングイベントを開催するなど、スポーツを通じた交流や健康づくりを促進し、市民の皆様がスポーツに親しむ機会を一層充実してまいります。
都市基盤・産業
次に、都市基盤・産業についてであります。
本市は、これまで快適な都市基盤や利便性の高い広域交通網などを活かし、良好な住環境の形成に取り組んでまいりました。
今後は、人口動向とのバランスを重視しながら、質の高い住環境を維持するとともに、駅周辺市街地では利便性の向上とにぎわいの創出を図り、誰もが暮らしやすく、魅力あるまちづくりを進めていくことが必要であります。
JR春日井駅周辺については、北東地区の皆様との協議を重ね、将来のまちのあり方の検討を進めるとともに、名鉄春日井駅については、土地区画整理組合と連携して、駅舎や自由通路などの整備に向け、関係機関と協議してまいります。
高蔵寺ニュータウンについては、市民の皆様の様々な御意見を踏まえ、JR高蔵寺駅における交通利便性の向上を第一に、新たなにぎわいの創出に向け、整備の方向性を検討してまいります。旧西藤山台小学校においては、民間活力による生活利便施設と一体となった交流拠点の整備により、魅力ある空間の創出に取り組んでまいります。
土地区画整理事業については、熊野桜佐地区、西部第一・第二地区の円滑な運営を引き続き支援してまいります。
公共交通については、利用者が増加している北部オンデマンドバスのより効率的な運行をめざし、運行地域の見直しも含め、検討を進めてまいります。また、サンマルシェ循環バスの継続的な運行や石尾台地区で実施しているラストマイル自動運転の運営を支援してまいります。
落合公園については、昨年に実施したトライアル・サウンディングの検証結果を踏まえ、利活用方針を検討し、さらに親しまれる公園となるよう取り組んでまいります。
整備を進めてきた潮見坂平和公園の合葬式墓地については、本年4月に利用者の募集を開始してまいります。
水道事業については、管路の耐震化や老朽管の更新を進めるとともに、東山ポンプ場の整備に着手してまいります。
公共下水道事業については、上条地区の整備と並行し、次期整備区域である下市場地区における基本設計を進めるとともに、浄化センターの統廃合に向けた接続管の基本設計に着手してまいります。
産業振興は、本市の持続的な発展を生み出すための推進エンジンであります。コロナ禍や物価の高騰などの影響を受けた地域経済を回復し、将来を見据えた成長を促進するため、春日井商工会議所と一体となり、力強く産業振興に取り組んでまいります。
中小企業は、地域における経済や雇用を支える重要な役割を果たしており、中小企業の振興についての基本理念などを定める条例の制定を検討してまいります。
企業誘致については、春日井インターチェンジの北地区において、企業用地の整備を進めてまいります。市内企業への支援については、人材の確保や育成のほか、多様な働き方を促進するとともに、新事業の展開やスタートアップなどの創業機運を醸成してまいります。
また、物価や建築資材が高騰する中、市民の負担を軽減するとともに、事業者の経済活動を促進するため、春日井商工会議所等が実施するプレミアム付き建設券の発行を支援してまいります。
観光の振興については、本市にある地域資源を活用し、地域のにぎわいの創出と交流機会の充実を図るとともに、食用サボテンを使用した新グルメのプロモーションを展開してまいります。
行財政運営
次に、行財政運営についてであります。
安定した市民生活を支え、持続可能なまちづくりを進めるためには、刻々と変化する時代の潮流を的確に捉え、将来を見据えた事業の展開と財源の確保が必要であります。
総合計画の実現に向け、各施策を推進するため、様々な分野におけるデジタル化を進め、業務の効率化と迅速化を図るとともに、財政規律を堅持し、財政の健全性を確保してまいります。また、効率的で利便性の高い市民サービスの向上のため、市ホームページのリニューアルや、LINEを活用した情報収集の仕組みの構築のほか、行政手続きのオンライン化など、順次、運用を開始してまいります。
質の高い市民サービスを提供し続けるためには、施策を実行する市職員一人ひとりの力が不可欠であります。様々な業務において、市民の声に耳を傾け、未来を志向し、困難な課題に積極的に取り組むことができる人材の育成に努め、すべての市職員が心を合わせ、力を合わせ、一丸となって市政運営に取り組んでまいります。
令和5年度当初予算について
それでは、提案しております令和5年度予算の概要を御説明申し上げます。
本市の中長期的な財政状況を展望すると、人口構造の変化により、市税収入の大幅な伸びは期待できない一方で、社会保障費の増大や公共施設等の更新などの経常的な支出の増加が見込まれます。
そうした中でも、コロナ禍や物価の高騰など、不安定な社会経済情勢による市民生活や地域経済への影響に、迅速かつ適切に対応する必要があります。
本予算については、未来を創る子どもたちの育ちと学びへの支援や、誰もが安全・安心で健康で元気に暮らせる仕組みづくりなどを重点とした予算配分を行った結果、
一般会計 1,164億5,000万円
特別会計 600億7,337万2千円
企業会計 469億1,925万1千円
総 計 2,234億4,262万3千円
となりました。
予算の執行にあたっては、収入の確保と経費の削減に取り組み、健全で持続可能な財政運営に努めてまいります。
むすび
以上、新年度にあたり、市政運営の基本的な考え方と取組の大要を申し述べてまいりました。
私たちの暮らしは、コロナ禍という背景の中で、ニューノーマルとして大きく変化しております。これまで認識してきた様々な課題を踏まえつつ、私たちは、新しい時代にふさわしい春日井市のあり方を常に模索し、進むべき道を選択していかなければなりません。
そうした中で、中核市への移行については、市民の皆様にとって有益になるかどうかを重視して、本市において初めて具体的に調査を進めてきたところであります。引き続き、中核市への移行ありきではなく、移行にあたっての様々な課題を踏まえ、さらに検討を進め、総合的に判断してまいります。
今後も、市民に最も身近な基礎自治体としての責務をしっかりと果たすべく、子育て支援の充実や次世代を担う子どもたちの教育環境の充実、複雑化する福祉課題への対応、誰もが活躍できる場の創出など、皆で社会を支える仕組みづくりに全力を尽くし、本市の持続可能な発展に向けて取り組んでまいります。
今日を生きる人々が元気でいられるように、明日を生きる人々がいきいきと過ごすことができるように、「命と暮らしを守り、幸せを創る」、私自身がその先頭に立ち、新たな時代のまちづくりに勇往邁進していく決意であります。市議会の皆様、並びに、市民の皆様には御理解と御協力を心からお願い申し上げ、所信といたします。
はらだよしひろの評価
この市政方針は、中小企業について、「中小企業は、地域における経済や雇用を支える重要な役割を果たしており、中小企業の振興についての基本理念などを定める条例の制定を検討してまいります。」とあります。この下線部は「中小企業振興基本条例」のことであり、私が掲げるメイン政策の一つです。
中小企業を輝かせる! 春日井市における中小企業振興基本条例の必要性 - はらだよしひろ(原田芳裕)のページ (pawaharasoudan.jp)
これを掲げた点は非常に大きく評価できます。
それ以外については、「子育て・教育」分野については、まだ細論としては良いけれども、包括的な対策というのが見えてこない印象があります。実感として「子育て春日井でやって良かった~」レベルではない印象ですが、全体的に、行政マンとして優秀だった石黒市長の本領が発揮された、分かりやすい内容であったと思います。