土地利用規制法と春日井市 ~この法律が持つ、潜在的危うさと大問題点~

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春日井市在住です。
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私、はらだよしひろが、個人的に思ったことを綴った日記です。社会問題・政治問題にも首を突っ込みますが、日常で思ったことも、書いていきたいと思います。

これは、2月2日の日記です。
令和6年1月15日 春日井市の3地域が、土地規制利用法の「注視区域」として、注視対象となりました。私の家は注視対象にはなりませんでしたが、200メートル先は注視区域になっています。

春日井は人の住む地域が「注視区域」となっています。その対象となった区域では、これから、内閣府による「注視」がはじまります。その区域に住んだり、土地利用している人々が、勝手に調査対象になってしまうのです。

この「注視区域」の指定が、春日井市民にとっては悪影響を及ぼすことは目に見えています。
今日は、このことについて、述べたいと思います。

※ちなみに、土地規制利用法は正式名を「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律(令和3年法律第84号)」と言います。内閣府では重要土地調査法と略していますが、ここでは土地規制利用法という略称を用います。

この日記は、以下の日記からの続編になります。

目次

令和6年1月15日 春日井市の3地域が、土地規制利用法の「注視区域」として、指定されました。

冒頭にも、述べたとおり、令和6年1月15日に春日井市の「小牧基地」「春日井駐屯地」「高蔵寺分屯基地」の周辺約半径1キロメートルの範囲が、土地利用規制法による「注視区域」に指定されました。

内閣府告示第126号(令和5年12月11日)(PDF形式:172KB)

東海4県の注視区域(特別注視区域を含む)マッピングしてみました。
これだけでも、春日井市が3地域で、かなりの範囲で「注視区域」に指定されているかが分かります。

👆春日井市のあたり拡大してみてくださいね。(グレーが「注視区域」で、オレンジが「特別注視区域」です。)

この「注視区域」に指定されると、なにかメリットがあるのでしょうか?
私は、正直、何もメリットは無いと断言します。
あるのは、「内閣府」による勝手な調査から、私たちの生活が脅かされるデメリットです。

そのことについて述べていきたいと思います。

そもそも、土地利用規制法とは?

では、まず、この「注視区域」指定の根拠となった、土地利用規制法とは、どういう法律なのかを述べていきたいと思います。

土地利用規制法は、正確には、「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」と言います。
私は、土地利用規制法という略称を使いますが、内閣府は「重要土地等調査法」という略称を使います。

では、この法律は、どのような法律なのでしょうか?
第1条に、そのことが書かれています。

(目的)

第一条 この法律は、重要施設の周辺の区域内及び国境離島等の区域内にある土地等が重要施設又は国境離島等の機能を阻害する行為の用に供されることを防止するため、基本方針の策定、注視区域及び特別注視区域の指定、注視区域内にある土地等の利用状況の調査、当該土地等の利用の規制、特別注視区域内にある土地等に係る契約の届出等の措置について定め、もって国民生活の基盤の維持並びに我が国の領海等の保全及び安全保障に寄与することを目的とする。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から 太字は私

要は、重要施設や国境離島の機能を阻害されるの防止するために、周りの土地の調査や規制をすることを定めた法律となります。
では、「重要施設」って「国境離島」って何でしょうか? その定義が第2条に書かれています。

(定義等)

第二条 この法律において「土地等」とは、土地及び建物をいう。

 この法律において「重要施設」とは、次に掲げる施設をいう。

 自衛隊の施設並びに日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項の施設及び区域(第四項第一号において「防衛関係施設」という。)

 海上保安庁の施設

 国民生活に関連を有する施設であって、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められるもので政令で定めるもの(第四項第三号及び第十四条第二項第一号において「生活関連施設」という。)

 この法律において「国境離島等」とは、次に掲げる離島をいう。

 領海及び接続水域に関する法律(昭和五十二年法律第三十号)第一条第一項の海域の限界を画する基礎となる基線(同法第二条第一項に規定する基線をいい、同項の直線基線の基点を含む。)を有する離島

 前号に掲げるもののほか、有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法(平成二十八年法律第三十三号)第二条第一項に規定する有人国境離島地域を構成する離島(第五項第二号において「有人国境離島地域離島」という。)

 この法律において「施設機能」とは、次に掲げる機能をいう。

 防衛関係施設の我が国を防衛するための基盤としての機能

 海上保安庁の施設の領海、排他的経済水域及び大陸棚に関する法律(平成八年法律第七十四号)第一条第一項の排他的経済水域又は同法第二条の大陸棚(次項第二号において「領海等」という。)の保全に関する活動の基盤としての機能

 生活関連施設の国民生活の基盤としての機能

 この法律において「離島機能」とは、次に掲げる機能をいう。

 第三項第一号に掲げる離島の領海及び接続水域に関する法律第一条第一項の海域又は排他的経済水域及び大陸棚に関する法律第一条第二項の海域若しくは同法第二条第一号の海域の限界を画する基礎としての機能

 有人国境離島地域離島の領海等の保全に関する活動の拠点としての機能

 内閣総理大臣は、第二項第三号の政令の制定又は改廃の立案をするときは、あらかじめ、土地等利用状況審議会の意見を聴かなければならない。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から

要は、自衛隊・米軍・海上保安庁の施設を「重要施設」としているのですね。防衛に関わる施設と言えば解かりやすいでしょうか。となると「国境離島」も防衛をキーワードにしてイメージしてみると分かりやすいと思います。

つまり・・・・この法律は、

防衛に関わる施設の周りの土地・建物を調査し、
利用を規制する法律!

と要約することが、できるのです。防衛に関わるのですから、自衛隊施設はもちろん、米軍施設、海上保安庁の施設、原発、なども含まれてきます。

土地利用規制法によって、内閣総理大臣=内閣府は、注視区域内の土地を利用している人に対して、何ができるの?

1 内閣府が恒常的に注視区域の土地利用調査ができること

これは、内閣総理大臣=内閣府が、指定した区域(注視区域 特別注視区域)の土地の利用状況を調査できることです。どういうことでしょうか。それがこの条文に端的に表れています。

(土地等利用状況調査)

第六条 内閣総理大臣は、注視区域内にある土地等の利用の状況についての調査(次条第一項及び第八条において「土地等利用状況調査」という。)を行うものとする。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から 下線部は私。

行うものとする・・・・つまり、行うのですよね・・・・。これは恒常的に調査を行うということです。
調査する日時が限定されていないのです。例えば、○○の時に調査する・・・・といった具合に調査を開始する条件が限定されずに、常日頃から調査を行うのです。ある意味、国家権力による個人の土地利用調査「調査」が恒常的に行われるということです。

内閣府による、注視区域の土地の調査内容とは

調査内容の基本的な部分がこの法律のこの条文に書かれています。

(利用者等関係情報の提供)

第七条 内閣総理大臣は、土地等利用状況調査のために必要がある場合においては、関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長その他の執行機関に対して、当該土地等利用状況調査に係る注視区域内にある土地等の利用者その他の関係者に関する情報のうちその者の氏名又は名称、住所その他政令で定めるものの提供を求めることができる。

 関係行政機関の長及び関係地方公共団体の長その他の執行機関は、前項の規定による求めがあったときは、同項に規定する情報を提供するものとする。

(報告の徴収等)

第八条 内閣総理大臣は、前条第一項の規定により、同項に規定する情報の提供を求めた結果、土地等利用状況調査のためなお必要があると認めるときは、注視区域内にある土地等の利用者その他の関係者に対し、当該土地等の利用に関し報告又は資料の提出を求めることができる。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から 太字は私

ここから読み取れるのは、内閣府が、
注視区域内にある土地等の利用者その他の関係者に関する情報のうちその者の氏名又は名称、住所その他政令で定めるもの」の情報提供を地方自治体に求めて入手したのち、注視区域内の土地の利用者個人に直接、土地の地用に関して報告または資料の提出を求めるという調査を行うことができることです。

簡単に言えば、内閣府が直接、一個人や法人に土地の利用の報告を求めたり、資料を提出させることができるということです。

これって・・・・・・、とても怖いことです。
いきなり、内閣府から書面なんかが来て、「あなたの土地の利用状況を知りたいので、報告または、資料の提出を求めます」なんて言われたら心理的には「国からの命令」と感じ取ってしまいます。萎縮効果が生まれてしまいますね。

コラム 内閣府が関係行政機関や地方自治体に求める「注視区域内の土地利用者の情報」

実は、この法律で、関係行政機関や内閣府が地方自治体に求める「注視区域内の土地利用者の情報」は、重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針  の中から、以下の通りに示されています。

(2)調査の方法
土地等利用状況調査は、公簿等の収集を基本とし、必要に応じて、現地・現況調査や法
第8条に規定する報告又は資料の提出(報告の徴収等)の方法を適切に組み合わせる形
で、内閣府が一元的に実施する。土地等の利用状況を把握するための補助情報として、必
要に応じて、土地等の利用者である法人のホームページ等から公開情報の収集を行う。

ア 公簿等の収集
内閣総理大臣は、法第7条第1項及び関係法令の規定により、土地等利用状況調査の
ために必要がある場合には、公簿等を保有している関係行政機関の長及び関係地方公
共団体の長その他の執行機関(以下「関係行政機関等」という。)に、同項に規定する
情報の提供を求めることができる。情報提供の求めを受けた関係行政機関等は、法第7
条第2項及び関係法令の規定により、内閣総理大臣にその情報を提供するものとする。

公簿等としては、不動産登記簿を中心とする一方で、必要に応じて、住民基本台帳、
固定資産課税台帳、戸籍簿、商業登記簿、農地台帳、林地台帳、外国為替及び外国貿易
法(昭和 24 年法律第 228 号)に基づく報告、国土利用計画法(昭和 49 年法律第 92 号)
に基づく届出等の情報を収集する。

イ 現地・現況調査
公簿等の情報と現況把握の参考となる地図、航空写真等を照合した結果、未登記の
建物の存在が明らかになるなど、利用の実態を更に具体的に確認する必要があると認
められる場合等には、現地・現況調査を行う。
現地・現況調査は、必要に応じて、法第 22 条に基づき、内閣総理大臣が重要施設を
所管する関係行政機関等の協力を得て実施する。

重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針 (cao.go.jp)  から

つまり、内閣府は、地方自治体や関係行政機関から

  • 不動産登記簿(中心)
  • 住民基本台帳
  • 固定資産課税台帳
  • 戸籍簿
  • 商業登記簿
  • 農地台帳
  • 林地台帳
  • 外国為替及び外国貿易法に基づく報告
  • 国土利用計画法に基づく届出

などの個人情報を収集することができてしまうのです。

内閣府による調査の結果‥‥その個人(法人含めて)に対して何ができるの?

では、内閣府による「注視区域(特別注視区域)」

まずは、勧告・命令

これが第9条に現れています。

(注視区域内にある土地等の利用者に対する勧告及び命令)

第九条 内閣総理大臣は、注視区域内にある土地等の利用者が当該土地等を重要施設の施設機能又は国境離島等の離島機能を阻害する行為の用に供し、又は供する明らかなおそれがあると認めるときは、土地等利用状況審議会の意見を聴いて、当該土地等の利用者に対し、当該土地等を当該行為の用に供しないことその他必要な措置をとるべき旨を勧告することができる

 内閣総理大臣は、前項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由がなく、当該勧告に係る措置をとらなかったときは、当該者に対し、当該措置をとるべきことを命ずることができる。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から 下線部及び太字は私

これは、要は・・・・

  • 内閣府が調査した結果、防衛施設(自衛隊・米軍・海上保安庁 国境離島等)の機能を阻害するような行為が行われていたら、その土地の利用者に対し、勧告ができますよ~
  • もし、この勧告を守らなかったら、内閣府は命令することができますよ~

ということです。

ここで、問題になるのが、「注視区域内にある土地等の利用者が当該土地等を重要施設の施設機能又は国境離島等の離島機能を阻害する行為」って何? ということなのです。要は防衛施設(自衛隊・米軍・海上保安庁 国境離島等)の機能を阻害するような行為(=機能阻害行為)って何? ということなんですね。

それは、「重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針」に例示されています。この基本方針は、法第4条に基づいて定められています。
その中に置ける機能阻害行為について、述べているところを引用します。

機能阻害行為
(1)機能阻害行為の類型並びに勧告及び命令の対象となり得る行為
勧告及び命令の対象となる機能阻害行為は、対象となる施設等の種類、機能等に応じて
様々な態様が考えられ、また、技術の進歩等によって、その態様が複雑化・巧妙化するこ
とも考えられる。機能阻害行為が潜脱的に行われるリスクも考慮する必要がある。
一方、勧告及び命令の対象となり、土地等を当初予定していた用途に用いることができ
なくなれば、その対象者にとっては想定外の不利益となる。土地等の利用者が、かかる不
利益の可能性に萎縮し、本来予定していた機能阻害行為とは無関係な利用行為をためらう
ことのないよう、どのような行為が機能阻害行為となるのかという点について、一定の予
見可能性を確保しておくことも重要である。
以上を総合的に勘案し、機能阻害行為の類型について、次のとおり例示する。当該類型
には、機能阻害行為の用に供する明らかなおそれがある行為も含む。
・ 自衛隊等の航空機の離着陸の妨げとなる工作物の設置
・ 自衛隊等のレーダーの運用の妨げとなる工作物の設置
・ 施設機能に支障を来すレーザー光等の光の照射
・ 施設に物理的被害をもたらす物の投射装置を用いた物の投射
・ 施設に対する妨害電波の発射
・ 流出することにより係留施設の利用阻害につながる土砂の集積
・ 領海基線の近傍の土地で行う低潮線の保全に支障を及ぼすおそれのある形質変更

ただし、これらは例示であり、この類型に該当しない行為であっても、機能阻害行為と
して、勧告及び命令の対象となることはある。一方、例示する類型に形式的に該当しても、
個々の事案の態様、状況等によっては、勧告及び命令の対象とならないこともある。内閣
総理大臣は、実際に勧告及び命令を行うか否かについて、個別具体的な事情に応じ、適切
に判断する。
判断に当たって、注視区域内における機能阻害行為を防止するために実施し得る他法令
に基づく措置があり、当該措置が速やかに実施されることが必要であると認めるときは、
内閣総理大臣は、法第 21 条第2項の規定により、当該措置の実施に関する事務を所掌する
大臣に対し、当該措置の速やかな実施を求めることができる。
当該措置により機能阻害行為が防止される場合には、法第9条第1項の規定に基づく勧
告は行わない一方で、当該措置が存在しない場合又は当該措置により機能阻害行為が防止
されない場合には、勧告及び命令の実施が検討される。

すなわち、機能阻害行為の類型に該当するとして何らかの対応が必要と判断される行為
のうち、注視区域内における機能阻害行為を防止するために実施し得る他法令に基づく措
置がない、又は当該措置により機能阻害行為が防止されないものが、勧告及び命令の対象
となり得る。

なお、例示する行為類型については、安全保障をめぐる内外情勢の変化、技術の進歩、
法の運用状況等を踏まえ、適時に見直しを行う。

重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針 (cao.go.jp)  から

これは、例示であるので、あくまでも基準ですね。
ただ、それよりも、私が注目したのは、

判断に当たって、注視区域内における機能阻害行為を防止するために実施し得る他法令
に基づく措置があり、当該措置が速やかに実施されることが必要であると認めるときは、
「内閣総理大臣は、法第 21 条第2項の規定により、当該措置の実施に関する事務を所掌する
大臣に対し、当該措置の速やかな実施を求めることができる。
当該措置により機能阻害行為が防止される場合には、法第9条第1項の規定に基づく勧
告は行わない一方で、当該措置が存在しない場合又は当該措置により機能阻害行為が防止
されない場合には、勧告及び命令の実施が検討される。」

の一文です。 これって・・・・・何らかの違法があるのでは?と内閣府が思う=機能阻害行為と推認したら、他の行政機関にその違法に関する措置を行うよう求めることができる!! という可能性もあるということですよね!?
しかも、措置を行う要件が揃っていないのに、内閣府からの求めだから!ということで、措置を実施する可能性もあると私は思うのです。

例示はしているが、機能阻害行為の範囲は限定的でなく、かなり広い範囲に及ぶと私は考えています。
正直、少しでも内閣府が何らかの疑問を感じれば、すぐに他の法令での措置、若しくは、勧告・命令にいってしまう可能性もあると思うのです

これは、内閣府という国家権力による、私有されている土地の監視に他なりません。
「注視区域」の人は、そこに住んだり、関わっているだけで、監視されてしまうのと同じでしょう。

そして、最終的には、「内閣総理大臣による土地の買取」となります。

最後に、内閣府(若しくは、他の行政機関)による損失の補填や土地の買取

そして、最後に内閣総理大臣による損失の補填と土地の買取になるのです。法の条文を以下に掲げます。

(損失の補償)

第十条 内閣総理大臣は、前条第一項の規定による勧告又は同条第二項の規定による命令(以下この項及び次条第一項において「勧告等」という。)を受けた者が当該勧告等に係る措置をとったことによりその者が損失を受け、又は他人に損失を与えた場合においては、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償する。ただし、当該勧告等に係る行為をするについて、他の法律(法律に基づく命令及び条例を含む。)で行政庁の許可その他の処分を受けるべきことを定めているもの(当該許可その他の処分を受けることができないために損失を受けた者に対して、その損失を補償すべきことを定めているものを除く。)がある場合において、当該許可その他の処分の申請が却下されたとき、又は却下されるべき場合に該当するときにおける当該勧告等に係る措置については、この限りでない。

 前項の規定による損失の補償については、内閣総理大臣と損失を受けた者が協議しなければならない。

 前項の規定による協議が成立しない場合においては、内閣総理大臣又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条第二項の規定による裁決を申請することができる。

(土地等に関する権利の買入れ)

第十一条 内閣総理大臣は、注視区域内にある土地等について、その所有者から勧告等に係る措置によって当該土地等の利用に著しい支障を来すこととなることにより当該土地等に関する権利(土地の所有権又は建物の所有権(当該建物の所有を目的とする地上権又は土地の賃借権を含む。)をいう。以下この条において同じ。)を買い入れるべき旨の申出があった場合においては、第三項の規定による買入れが行われる場合を除き、特別の事情がない限り、これを買い入れるものとする。

 内閣総理大臣は、前項の申出があった場合において、当該権利の買入れを希望する国の行政機関があるときは、当該国の行政機関の長を当該権利の買入れの相手方として定めることができる。

 前項の場合においては、当該権利の買入れの相手方として定められた国の行政機関の長が、当該権利を買い入れるものとする。

 第一項又は前項の規定による買入れをする場合における権利の価額は、時価によるものとする。

重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律 | e-Gov法令検索 から

これは、勧告・命令を受けたときの損害を国が補償します。土地の所有が難しいと感じた場合は、言ってくれれば国が土地を時価で買い取りますよ~ ということなのです。

【まとめ】土地利用規制法によって、内閣総理大臣=内閣府は、注視区域内の土地を利用している人に対して、何ができるの? のまとめ

つまり、土地利用規制法によって、内閣総理大臣=内閣府は以下のことができるのです。

  • 内閣府は、防衛施設等の周りを、「注視区域(特別注視区域も含む)」に指定し、
  • 内閣府は、注視区域内の土地利用状況を、調べるため、関係行政機関や地方自治体から、主に以下の個人情報を入手し、
    ・不動産登記簿(中心)
    ・住民基本台帳
    ・固定資産課税台帳
    ・戸籍簿
    ・商業登記簿
    ・農地台帳
    ・林地台帳
    ・外国為替及び外国貿易法に基づく報告
    ・国土利用計画法に基づく届出
  • 更に、内閣府が調査が必要と感じたら、土地(建物含む)利用者や関係者に対し、当該土地等の利用に関し報告又は資料の提出を求め
  • 場合によっては、内閣府が現地・現況調査を関係行政機関の協力を得て行い、
  • 機能阻害行為が行われる恐れがある! と内閣府が判断したら、その土地利用者に勧告し、
  • 勧告に従わなかったら、命令を出して、強制的に勧告に従わせ、
  • 勧告や命令で土地利用者に損失が発生する時は、内閣府が保障し、
  • 土地の買取を土地利用者が申し出れば、時価で内閣府(若しくは、他の国の機関)が買い取る

土地利用規制法の、何が危ないの?

私自身は、この土地規制利用法が、長期的に一人一人の権利を権力が抑圧していく法律(=合法的に権利抑圧にの根拠となる)と化する危機感を持っています。どういうところに問題があるのか、危険性があるのか、述べていきたいと思います。

1 勝手に、内閣府が「注視区域内の個人情報」を取得できる。

勝手に・・・・と言っていますが、土地に関する個人情報の中でも一番基本となる「不動産登記簿」や「固定資産課税台帳」「戸籍簿」などを、本人の同意も無く、関係行政機関や地方自治体に求めて入手するのだから、これこそ内閣府が本人の同意なく勝手に個人情報を求めて取得することに他なりません。

2 勝手に、内閣府が「注視区域内の土地の利用状況」を、取得した個人情報を基礎に、調査できる。

注視区域内の土地の利用の調査の基礎として個人情報をもとに、内閣府は、土地の利用状況を調査するのですが、これが怖い。

というのは、かなりの「核」になる個人情報が特定された状態で、内閣府が「注視区域」内の個々の土地利用状況を調べることができるわけです。
かなり踏み込まれた「個人・法人」に対する調査が進む・・・・・ということなのです。

3 「注視区域内」の個人的(法人も含む)な土地利用に関する資料の提出要求は、実質強制的にならざるを得ない。

既に書きましたが、内閣府からいきなり「○○について資料を提出してください」と文書で言われたら、国民としては「国に言われたことだから・・・」と萎縮して、資料を出さざるを得ないのが心理です。

もし、その提出を何らかの方法で拒否したり、引き延ばしたりしたら、現地・現況調査に入られることも可能性としてはあるのです。

4 勧告が出されたら、実質従わなければならない。

この「勧告」が出たら、実質従わされるのが、この法律の最も強制力があるところです。

勧告を無視したら、命令が出ます。勧告によって損失が出たら、補填しますとありますが、補償交渉が決裂した時の、国側のリスクヘッジが法の第10条第3項に明記してあります。土地収用法で定められた収用委員会に、内閣府が裁決を申請することができるのです。

損失を受けた側も収用委員会に採決を申請することができますが、収用委員会自体が、法により都道府県が設置することになっているので、実質、国(=内閣府)が有利な裁決になっていくでしょう。

また、勧告に従わなかったら、内閣府は「命令(土地利用規制法第9条2項)」を出します。
そして、この命令に従わなければ、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処せられてしまうのです。(場合によっては、懲役と罰金が合わせて科せられることもあります)

【まとめ】土地利用規制法は、一度、内閣府に疑われたらおしまい な強制力をもつ。

あえて、私が、「注視区域」の中に住んでいて、土地も所有している人間だと仮定します。

私自身、この法律のことを調べてみて感じたのは、内閣府が、私の知らないところで、勝手に個人の状況を調べ、勝手に疑い始めたら、徹底的に追い込まれてしまう恐ろしさです。

内閣府は、法律の実効性を高めるためにも、スピードをもって勧告・命令を出してくる可能性があります。

それに付随する権利侵害も起こる可能性が高いということです。

私自身、この法律と国家権力がもたらす、ひとりひとりへの権利侵害に抗いたいと思い、このページを設けました。

特に、この法律によって苦しめられる人 苦しめられている人と連帯したいと思っています。

是非、下のフォームから、私にご連絡いただければと思います。

土地利用規制法によって、苦しめられている方、はらだよしひろと繋がりましょう。ご連絡ください。

私、原田芳裕は、土地利用規制法によって苦しんでいる様々な方と繋がりたいと思っています。もし、私と繋がりたいという方は、是非、下のメールフォームから、ご連絡ください。お待ちしております。
春日井市以外の方でも、全国津々浦々お待ちしております。

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